2012年7月28日土曜日

ニューヨークのパレードは縮小傾向

6月、アメリカではプライド月間だった。全米各地でLGBTの象徴であるレインボーフラッグを掲げ、パレードが開催された。そのなかでも、ニューヨークはアメリカ東海岸で最大規模だ。自らの存在を社会に示し、権利獲得へ向けて社会の機運を盛り上げようと、全米各地からLGBT関係者たちが集う。パレードの歴史と参加者達のお祭り騒ぎの様子を取材した

1 969年6月28日、ニューヨーク・ダウンタウンのゲイバーで、全米で初めて同性愛者による「叛乱」が起きた。

当時は異性の格好をして外を歩くだけで、警察に逮捕された時代。当然、マフィアが開く、ニューヨークのゲイの有名なたまり場「ストーンウォール」も、定期的に警察の強制捜査があり、身分証明書を持たない客や、女性の服を着た男性、あるいは女性でも「女性らしい服装アイテム」を3点以上身に付けているかどうかトイレで調べられ、身につけていなかった場合、当たり前のように逮捕されていた。

しかし、この日は、逮捕した大勢の客を運ぶニューヨーク市警のバンの到着が大幅に遅れた。その間、店内に一列に並ばされていた客が、逮捕は不当だと抗議したり、外に逃げ出したりした。さらに、バンが到着するころには、大量逮捕を見ようと、近所のゲイや比較的リベラルな住民が店外に数百人集まっていた。

当初、群衆は静まり返って見ていたという。しかし、一人の女性の格好をした客がバンに乗る前に激しく抵抗し、ハンドバッグで警察官を殴って、群衆に向かってこう叫んだ。

「なんで、見ているだけで何もしないの!」

それをきっかけに、警察に対するヤジや投石が始まった。石はあっという間にビール缶や近くの工事現場のレンガに換わり、ストーンウォール周辺は大混乱になった。これが、ニューヨークのゲイが初めて、警察に立ち向かった瞬間だ。

6月は全米各地でゲイ関連のイベントが開かれる「ゲイ月間」。それは、この「ストーンウォールの叛乱」を記念するためだ。

今年6月24日、ニューヨークのゲイ・パレードで、当時のことを覚えているというジムとビルという二人に出会った。

「43年前は、こんなレインボーの旗を持って外を歩くことさえできなかった。今は誇りと尊厳を持って歩くことができる」

満面の笑顔でビルはこう話してくれた。

「NYCゲイ・プライド・パレード」は、ニューヨークで夏の間、毎週のように開かれるパレードの中で、最も大規模なものの一つだ。5番街というマンハッタンの目抜き通りを埋める観客は毎年数万人に上り、これをみるために全米各地から泊まりがけで来る観光客もいる。

さらに公式サイトによると、323団体がパレードに参加。グーグル、AT&T、マスターカードといった大企業がスポンサードし、会社のロゴがある山車とともに、LGBTを含めた社員が行進するタイプの企業は、なんと二十数社にも上る。業種もグーグル、AOLといったインターネット関連から、シティバンクなど金融・保険機関、コカ・コーラのような消費者関連など、さまざまだ。

ゲイの専門雑誌やゲイバーがスポンサーの山車は当たり前だが、このほか、人権や反戦、チャリティといったニューヨーク中の市民団体が参加。また、コロンビア大、プリンストン大といったアイビーリーグの学生グループ、キリスト教の団体もあり、なかには同性愛結婚には反対の立場のカトリック教会に所属しながら、同性愛者を支援する信者のグループの参加まであった。
男同士のゲイラブ出会い

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